最近インタネットが遅くなったとか、LTEなのに3Gの時より遅くなった、さらには Wi-Fi より3Gの方が早いとか色々不満を聞きます。なぜそんなことが起こるのでしょうか? ひょっとして本人の錯覚?いえいえそんな事は有りません。
インターネットの原理を知れば直に理解出来る事です。
さて通信速度には規格と言うものが有ります。例えば3Gでの通信速度は2Mbps、LTEは理論値は100Mbpsとも言われていますが、キャリアの実装では75Mbpsと言われています。
また Wi-Fi は古いものですと54Mbps、比較的新しければ600Mbps、最新のものでは1G以上と言われています。
となれば3G回線でも一応見られる動画ならばその50倍もの速度の出るLTEや、さらに早い Wi-Fi なら楽勝で見られる筈。
いくら理論値で実測はその半分以下だなんて言ってもまだ20倍以上の余裕が有るはず。
確かにそうなのですが・・・
特に自宅の Wi-Fi なら自分一人で使っているから・・・・ おかしいな?
って事になりますよね。
実はこの実行速度にも裏が有ります。
まずは「ベストエフォート」と言う言葉を知って下さい。
インターネットではこのベストエフォートで通信が成り立ってます。
簡単に言えば「出来るだけがんばって通信するけど保証は出来ないよ」って事。
強いて例えれば「高速道路は基本的に早く走れるので有料だよ」って事は誰でも知っています。
しかし時には込み合って大渋滞になり「下道の方が早かった。金返せ」と言いたくなる事も有ります。
でもよほどの事が無ければ返金などしてくれません(笑)。
連休など込み合う時は人の行動時間とずらして出来るだけ渋滞を避けるしか有りません。
インターネットも同じです。
回線は複数の人で共有します。例えば3Gの回線にユーザーが一人しか繋いでいないのと、LTEの回線に同時に50人のユーザーが一斉に利用しているのとでは理論的には同じ速度しか出ません。
高速道路でも混めば結果として遅くなるのと一緒です。
また自分の使用している機器と利用しているサーバ(例えば動画サイトなど)との間の回線の何処か一カ所でも遅いと、その速度が最終的な通信速度になります。
高速道路の様に少しこんでも、その後で空いたらちょいと飛ばして遅れを取戻す、と言う事は出来ません。
最初から最後迄全て一番遅い速度での通信(ちょっと違うけど見かけはそうなる)になります。
何所のルートを通るかは自分では決められません。
ネットワークが勝手にルートを探してくれます。
その何処か一カ所でも遅ければダメ。
自分と最寄りの基地局がどんなに空いていてほぼ理論通りの速度が出たとしても無駄になります。
自宅の光回線だって同じ事。またアクセスしたサーバー自体が込み合っていれば順番待ちで処理されるのでやはり遅くなりますね。
ですから速度計測のサイトにアクセスしてどんなに早い結果が出ても、その速度が自分のアクセス先でも出るかと言うと「出る可能性がある」としか言えませんし、場合によっては計測サイトの結果より遥かに早い速度が出るかも知れません。
何所が混むかは時間によっても大きく変わります。
例えば iPhone の iOS のアップデートのファイルをダウンロードするのに、夜でしたら2時間とか普通に掛かったりしますが、早朝の時間帯であれば1分程でダウンロードが完了します。時間以外全く同一条件で行なっての話です。
何所が混んでいるのか知りませんがともかく夜は遅い。
いつもなら早い時間、場所であってもたまたま込み合う事も有るし、逆に普段は混んでいる場所でもたまたま空いている時も有るでしょう。
基本的に同じ条件で通信出来る事は無いので今日はたまたま早いとか遅いとかになります。
インターネットみんなで使えば遅くなる
って事ですね。これに最近は通信速度制限が有ります。
直近の3日間の通信量が1GBを超えたり、月の通信量が7Gを超えた場合はネットワークが空いていようが関係なく最高速度を128Kbpsに制限されます。
まあ使い過ぎって事ですね。
ちなみに128Kbpsの速度ですが、衛星電話のイリジウムが2.4Kbpsですから通話品質でも十分な速度と言う事になります。
無料通話アプリが問題無く利用出来る速度ですから極端に遅い訳でもないんですよね。
私としては7Gどころかかなり使用したと反省(?)する様な時でも2G行くかどうかという所ですからやはり7Gはかなりヘビーユーザーと言う事でしょう。
子供は3Gほど使っているようですけど。
LTEは高速だからと千円も余計に取るならば、最初から128Kbps程度の速度制限付きで月1Gまでとかにして3G契約より安いプランも作って欲しいですね。
(速度制限を付ければ同時に利用出来る人数も増える)
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